""

3 株式

強烈なトレンド発生時にストップ高付近の株を買い、翌日の寄り付きで売り

この戦術は株式マーケット全体の地合いが良い場合に限定されますが、上場一部銘柄を漠然とホールドするより遥かに短期間で利潤を上げられる極めて有効な戦術です。市場全体の出来高が高いときには更に有効可能性が高まります。これはいわゆる「より酷い愚者の理論」の戦術的応用です。マーケットは常に不完全情報の場であり、それゆえに非合理的なチャートを時として描きます。その非合理性を理解するだけではなく、利潤を上げるためには戦術へと昇華させなければなりません。

では、実際にはどのような手順となるのか。私は楽天証券のマーケットスピードを中心に使用しておりますが、どの会社のツールでも、当日のストップ高銘柄や上昇率を示すランキング表はリアルタイムで把握できると思いますので、それを注視します。

この戦術では、ストップ高の銘柄をいかに購入するかが問題となります。超人気銘柄に市場のオープン前から買い注文を入れておくのはもちろんですが、当選方法は各証券会社で異なりますし、実際そうそう購入できるものではありません。現実的に再現性が高く継続的な利益を発生させる戦術へと昇華させるためには、ザラ場の中で極めて強い上昇を見せる銘柄に対してどのように向き合うのかが問題となります。

ストップ高をつけた銘柄が一瞬剥がれることは多くあります。それを狙ってストップ高に買い注文を入れておけば剥がれた瞬間に買うことはできます。しかし、一旦剥がれた結果、大崩れしてしまうこともよくあります。大崩れした後に再度ストップ高をつけるケースも良くありますが、もしそのまま崩れた場合には救出可能性が低くなるという点でリスクが高くなってしまいます。このことを如何に考えるべきでしょうか。

この点については、市場の時間帯に注目すべきと考えます。15時の大引け直前、具体的には14:30~15:00頃に剥がれ現象が生じた場合は、そのまま大崩れし翌日の寄り付きも前日に一旦つけたストップ高以下となるケースが多く観察されます。マーケット参加者の意識として、いざストップ高となったものの、オーバーナイトリスクを負うほどには確信を持てないと考えるようになり、やはり手放そうと考える人数の方が購入希望者を上回っている状況です。オーバーナイトするには怖いと感じる感覚、そして売却を考えるという感覚は、一旦ポジションを現実に持つことで極めてリアルに購入者に迫ってきますから、これを購入前に想定しておくことは一般的に難しいものです。いざ時間が迫ってくると、それほど深く考えずに勢いで購入したホルダーにも思考を強制的に迫ってきます。このような動きはいわば集合知の結果と評価できますから、ここで狙うべき銘柄ではありません。もし購入していなければ、14:30以降にはそのまま見送るという行動となります。逆に自分がもしストップ高銘柄を購入していたのならば、14:30以降は売り注文を出しておき、崩れなければ14:59:55頃にキャンセルすることになります。

一番期待可能性が高いのは午前中のなるべく早い段階でつけるストップ高銘柄です。上昇過程において購入できるのが一番ですが、仮に最初のストップ高をつけるまでに変えなくても、その後に一瞬剥がれる瞬間を狙い買い注文を入れておきます。このような銘柄は一旦剥がれたとしても、その直後にすぐに買いが殺到し、仮にホルダーが売り注文をいれていた場合には、再び購入することが難しくなることが多くあります。ここは、翌日の利益獲得の期待可能性から負うべきリスクだと考え、買えていなければストップ高で買いを入れて置き、買えていた場合は崩れたとしても安易に売るべきではないと考えます。ただ、この場合でも14:30以降での剥がれのケースはやはり先に述べた原則を優先されるべきと考えます。

翌日は、原則として寄り付き、もしくは寄り付き直後に少しでも違和感を感じる動きがあればすぐに売るのが原則です。寄り付き直後からさらに急激な上昇を見せることもしばしばありますが、確実な利益確定を優先させます。

最も判断が難しいのは、始値が前日のストップ高付近の値である場合です。原則的には同値撤退を狙うべきですが、僅かにストップ高を下回る始値であった場合に、前日ストップ高終値のレジスタンスラインを突破し急激な上昇を見せるケースが多く観測されます。一般に、寄り付き直後は新規注文が多く入り勢いがありますから、その他の時間と比べると容易にレジスタンスを突破してくる傾向があります。このような場合に同値で売ってしまうと非常に強い後悔に苛まれてしまいますが、少なくとも同値撤退は、間違いではないことを念頭におくべきです。

もちろん、場合によっては寄付の値段が前日のストップ高の価額を大きく下回ることもあります。しかし、その発生可能性は全体の地合いが良い場合にはそれほど高くなく、またその場合でもその日のうちにもう一度始値付近まで戻ることが多く観察されます。したがって、撤退の指値を前日のストップ高終値と同値ではなく、やや低いラインに置き微損撤退を徹底していけば大丈夫です。もし刺さらなかった場合は、当日の大引けで損切りします。

この戦術はそれぞれの時間に何をやるべきか行動指針が明確であり、短時間で決着が着きます。場合によっては数日間ストップ高が続くこともあり、リターンの期待がリスクを大きく上回る戦術です。利小損大は、リスクリワードを利益と損失との価額の絶対値において図るのではなく、収益の期待可能性と損失の発生可能性とで図る点にその戦略的優位性があるのですが、この戦術においては、価額の絶対値においてもリスクリワードが成り立っており、極めて有効な戦術だと考えています。

これは、いわば相場の勢いに身を委ねる方策ですから、時としてファンダメンタルとかけ離れた株価で購入することになり、恐怖心を覚えることもあると思います。この点については、繰り返し述べているように、ORTHRUS STRATEGYでは、少ない投資金額を短期間の内に数百万~一千万超に増やすことを目的としています。資金が大きくなればまた違う戦略・戦術が必要となりますが、寡少な資金を主に新興市場で大きく増やすことを狙う場合においては、PERやPBRに代表されるような様々な指標は、バリュー理論の根拠として直接的に用いるのではなく、ファンダメンタルでありながらテクニカル的に用いるものでしかありません。すなわち、株価がどこまで伸びるか落ちるか、あるいは同業他社と比較してどのような位置にあるのか、次に資金が回ってくる可能性がないかを探る手段として用いるものでしかありません。短期で大きく利益を獲得するためには、恐れずに相場の流れに乗じることも重要です。損切りすべきラインが極めて明確であるシチュエーションだからこそ取りうる戦術ですが、それゆえに勝負にでることができる場面といえます。

Copyright© ORTHRUS STRATEGY , 2020 All Rights Reserved.