4 損切り

4.6 損切りの長期典型モデル

次に長期典型モデルについて述べます。トレンドラインを用いる性質上、サポート付近でロング、レジスタンス付近でショートを取ることが前提です。

日足のトレンドライン及び並行チャネルを引きトレンドを判断し、1時間足のトレンドが日足のトレンドと合致している場合に、10分足のトレンドライン・オシレーターに基づいてエントリーします。実際にエントリーする際には5分足・1分足を用いてタイミングを調整します。利益確定のタイミングは、基本的には10分足レベルのレジスタンスに近づいた時点で実行します。利小損大の観点から、確実な利益確定を優先します。状況によっては、含み益が出ている状態で、同値以上に逆指値やトレーリングストップを置くことで利益を伸ばすことも考えていきます。

重要なのは、どこで損切りするかです。値がポジションと逆に動き10分足のサポートラインを割った場合に、如何に考えるかが問題となります。

利大損小を前提とする通説的見解ですと、時間足の判断基準を変更することは禁忌とされますから、ここはポジションを切る必要性のある場面となります。しかし、利小損大を前提とした場合には、このポジションは保持すべきと考えます。小さい利を積み上げていくとは、逆にいえば損失を極力ださないことです。従って、同値にすかさず建値を入れ、値が戻るまで極力耐えることになります。では、耐えるその限界はどこで判断するのか。

<長期典型モデル>

本ケースにおいて、トレンドの判断を下したのは日足です。したがって、日足のサポートを10分足の終値で割った場合には損切の実行を確定的に決意します。ただし、これは即時の決済を意味せず、「建値まで戻らずとも決済する」という判断を下すに留まります。また、この時にたとえ週足月足でサポートとなりうるラインが付近にあるとしても、反発を期待し決断を伸ばすことは基本的にありません。月足・週足のレジスタンスは時に強力に作用しますが、突破されたときの勢いもまた強力だからです。損切を決意した後に、1時間足のトレンドラインを注視し、このサポートを10分足の終値ベースで割った場合には、損切注文を実行します。反発した場合には、1時間足の上限レジスタンスに近づいた時点で損切の注文を実行します。

より精度を上げるためには日足を3日足のトレンドラインに変更します。ビットコインでは3日足チャートが描画できる環境が多いので、長期典型モデルの精度はより高くなります。

ポイントは、デイトレードであっても、日足以上のトレンドに沿ったトレードを行うことでトレンドの信頼性を上げるということです。これによりトレンド回帰によるポジション救済の可能性は相当程度高くなります。また、10分足でエントリーしたからといって10分足を基準に損切りすることは利小損大の戦略からは問題があるということです。さらに、日足で損切りの判断を下した後に、初めて1時間足と10分足とに基づき実行に移すという判断と実行の分離です。単純ですが、これにより利小損大の基本戦略を確実に遂行できます。

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